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東北が誇る秀峰 鳥海山と鳥海湖

2021/10/08

この日、太陽が昇り始めた早朝の仙台は、市街地から少し離れると、見慣れた景色が重たそうな霧に包まれて、さながら雲海に沈む島(肉まん?)。


少しだけ紅葉の気配を感じる笹谷の県境を越えて山形県へ。

さらに走り続けること3時間。


正面に今日の目的地が見えてきた瞬間は、海に向かって長く長く裾を払うその姿の美しさに、思わず息をのむほど・・・。

これが出羽富士や秋田富士とも親しまれている『鳥海山』

東北で2番目の標高2,236m。海に面している独立峰は珍しいそう。

(ちなみに標高2,000mを超える山は東北地方では2座のみ)


一般道に降りると日本海沿いには風力発電の風車がズラリ!

ここ山形県から秋田県にかけてつづく風車の多さについては、後ほど、思い知ることに・・・

さぁ「鳥海ブルーライン」へ。

海抜0m地点から最も高い標高1,100mまで、山形県から秋田県を約40kmで突き抜ける長大な観光道路。


5合目に位置する登山口「吹浦口」周辺は晴天の好条件も重なって、すでに満車状態。

ここには鳥海鉾立ビジターセンターもあり、ドライブ目的の方も少し登れば”見晴台(展望台)”があるという手軽さが人気のスポット。

さて、今回は鳥海山の吹浦口から7合目に位置するカルデラ湖の「鳥海湖」をゴールとする予定。


ずいぶん立派な登山口ですね!


登山道は鳥海山の中で最も古くから整備されているとのことですが、手作業で割られた跡が残る石道は、この先、延々と続いており、感嘆しきり。


鳥海ブルーラインから間もなくの「見晴台」からは日本海、目を移せば眼下に深いV字型に切り込まれた”奈曽渓谷”

谷底を流れるは奈曽川とありますが、怖くてとてもとてものぞき込めるものではありません・・・


登りはじめにも関わらず、すでに日本海が一望。

広大な庄内平野とすぐそこには飛島、そして秋田県の男鹿半島まで見える!

そして、驚く程の集合型風力発電所(ウインドファーム)が海沿いや内陸の高地にズラリと居並ぶ眺めです。

(大小、白くてニョキニョキと生えているみたいなものが風車。小さくて見えないか・・・な)


この地点では、まだ樹木もあり、ナナカマドが真っ赤な実をザンザとつけていました。


前半は急登が続きますが、前後左右、常に視界がひらけているので、慰められます。

出発地点が”鉾立”で鳥海湖があるのは”御浜”


ほぼ中間地に広がる湿地帯が、蔓延る植物と大きな岩がゴロゴロとした”賽の河原”

まだ、緑の勢いがあるので、物寂しい雰囲気ではありませんね。

ここでは思い思いの場所で、小休止を取る人々がいらっしゃいます。


腰を下ろすと登山道から少し離れたところに何かが見える?

近づくと、ちゃんとマスクを装着した可愛らしいお地蔵様に出会いました。


別天地の様相がいよいよ濃くなり、まるで神様の目に映るであろう眺め!!


登りが辛い時は、ことさら無心に努め、一歩づつ足を前に進めることに徹する。

これが現在、自分なりの極意。

そんな境地の時の救世主は、いつもゴールの気配。

御浜の小屋が見えてきた!

同時に、その向こう側に待ち受ける景色への期待が胸で急速に膨らみます。


そこには・・・7合目御浜 標高1,700m「鳥海湖」 目を見張る絶景!

緑の大地がほんの~り色づき、紺碧の水面はそよぐ風に撫でられてさざ波が立ち、太陽の光でキラキラと輝き続けていました。

自然って、着飾るわけでもなくて、ただただそこに在り、時に身を任せているからこそ、その無垢な美しさに胸が打たれるのかな・・・なんて思ったり。

湖の向こう側にも道がついているので人影がチラホラと見えます。そっちも気持ち良さそう。


鳥海湖のビューポイントでは、皆さん一斉にお弁当をひろげ本格的な大休止。

遮るものもなく、一望できる場所(岩)に腰かけて、コーヒー片手に絶景に見入る至福の時間が流れます。


しかしここは、登山道中継地点、目を上げれば山頂の鳥海山新山の姿が!

(でも、あと3時間ほど登らなくてはたどり着けない・・)

これから登る人や下りてきた人々が目の前を行き交います。


名残惜しくはあるけれど・・・さて、下山。

うっかり鼻の頭が焼けるくらい強い日差しが続く中、ほどよく風もあり、最高にご機嫌なペース(気持ちの中ではスキップ)で、今度は海や平野に向かって一直線。


そうそう。

登りも下りる時も、抜きつ抜かれつ移動する他のグループの中に、未就学くらいのお子さんが何人もまじっていて、本当にびっくりしました。

いつも山を歩いているのか、慣れた足取りで元気に進む小さな体はいかにも軽そうで羨ましい。

 

出発地点の鉾立に戻ると、朝に同じ駐車エリアにいた方々が椅子を設置して、まだまだ長期戦の構え。

尋ねたところ、鳥海山はクマタカやイヌワシの貴重な繁殖地で、バードウォッチャーの聖地とのこと。

それこそ目の高さで猛禽類が飛翔する姿は美しく迫力満点で、山際のガードレールから深い渓谷側に向けた望遠鏡を熱心にのぞいておられました。

 

登り切った山頂から海が臨めることは比較的多くて、得した気分になりますが

これだけ広い海と平野が同時に、パノラマ的に楽しめる眺めは鳥海山ならでは!と思います。

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