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『自然環境調査体験プログラム2024』終了!(その4)

2024/07/14


今年の昆虫班は、例年にも増して楽しそうな印象でした。

高校生にまじって、調査員の研修中&(ほぼ)虫捕りプロのお兄さんが2人もいたからかな?


自前の”吸虫管”を装備した方の参加は、さすがに初めてのことでした。


木を蹴って、枝を見上げて、葉っぱをひっくり返して、草地で網を振り、地面を見つめて・・・


昆虫調査の基本中の基本、網振りでの採集。


誰かの「おっ!」という声に駆け寄り、のぞき込んだり、座り込んだり。


甲虫好きが多かったこともあって、ハイシーズンの今は最高にワクワクする時間。


採集した昆虫を包む”三角紙”の使い方を学びます。

(2年前に昆虫が大き過ぎたのか、手持ちがなかったかの理由で、先生が一万円札で包む衝撃の映像があった・・・)


ほとんど見えないくらいのほっそい細い長い足を持ったクモと戯れる参加者。

どんな理由で、どれくらいの時間を経て、この姿に進化したのか、不思議なものです。


午後の活動では、蝶は三角紙から出して、先の細いピンセットで丁寧に翅を広げ色や模様を確認します。


最後の2択で悩んでいる模様。

同定が終わったら各班で明日のワークショップで自分が作成する調査票の種も決めていきます。


植物班も調査開始、”一目百種”と言われる植物の世界。


調査地は身近でありながら、優れたエコトーン(陸域と水域、森林と草原など、異なる環境が連続的に推移して接している場所)です。


シダ類が元気な湿り気を感じる森林の中へ


葉を採集しながら、自ら動くことができない植物が環境に適応し生長する仕組みを学びます。



植物調査で人気があるのが”ハナイカダ”

葉の上に花(写真はまだ蕾の状態)が咲く姿は、筏(いかだ)の上に乗っているように見えることが名前の由来で、日本の植物の名前は、優し気で雅なものです。


午後の同定作業です。


ズラリと並ぶ図鑑の多さに、まず驚きます。本棚には図鑑や専門書がまだまだたくさん。

各班とも先生は、どの図鑑のどの辺りに掲載されているのか熟知されていました。


葉には目には見えないくらい小さく細かいトゲや凹凸もあったり。

顕微鏡で”ジュズスゲ”の実を観察中。

調査員の方は豊富な知識を持っていらっしゃいますが、実際の現場において「まだまだ知らないことがたくさん”ある”」ということを経験からお分かりです。

翌日のワークショップの際に、参加者の方から「だから、プロということですよね」というコメントがありました。

知っていることに謙虚というか・・・一貫して「一緒に調べよう、学ぼう」という姿勢を感じることがたくさんあります。

少人数体制で調査活動を体験することで、そこがダイレクトに伝わるなら、この上なく嬉しいことです。

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