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東北大学 教育資源バンクプロジェクト『東松島長寿味噌×矢本東小学校』続・SDGs授業編
2024/11/19
今年の9月に東北大学 大学院 教育学研究科 劉研究室が東松島市立矢本東小学校で実施した地元の味噌醤油製造会社”東松島長寿味噌”について学ぶ「事前授業」と「工場見学」の様子をブログ掲載させていただきました。
その後、東北大学から続編授業を提案したところ、快諾いただき、11月に長寿味噌の授業と工場見学から『SDGsを学ぶ』ための授業を実施することに!
早朝、電車で近くの矢本駅へ、そして小学校へ到着した東北大学劉研究室の皆さん。
引率の劉靖先生、今回は3クラス同時に授業を行うため、先生役の学生さんが4人(2クラスに1名づつ、1クラスは2名で担当)、各クラスのサポート役として東松島のHOPEさんとAOBA、そして見学を希望された東北大学留学生の総勢14名でお邪魔しました。
早めに現地入りして事前に最終打ち合わせやリハーサルをしたいとの要望があり、用意していただいた控室。
小学校の授業時間は45分、これまでの打ち合わせでは、1分も無駄に出来ないタイトな進行スケジュールになる見込み・・・
発問の時間やグループディスカッションに必要な時間を確保するために自己紹介や導入の流れについてリハーサルを行います。
自己紹介で使用するスライドは、それぞれ個性的かつ親しみを持ってもらうための工夫がされていて、それぞれ”つかみ”はバッチリな感じ。
あっという間に本番授業前の休み時間となり、4年生の担当クラスへと向かいます。
そして、いよいよ2時間目、授業開始!
中国からきた留学生OさんとKさんの2名で担当するクラス。
自己紹介のスライドで趣味として紹介した自作料理の写真を映すと「美味しそう!」とのリアクション。
「SDGsって知っている?聞いたことはあるかな?」と質問すると「知っている!」と大きな声で返ってきました。
具体的な目標を口にする子もいたり、その後、SDGs17の目標をおさらいするために流した歌の動画では合唱する場面もありました。
隣のクラスは、9月の事前授業も担当したTさん。
元気で活発な子ども達の反応を観察しながらヒントを与えたり、説明の言葉を変えたりと臨機応変な進行に努めたそう。
長寿味噌工場見学で見たこと、聞いたこと、学んだことの振り返りを行った後、劉研究室で検討した長寿味噌の取組みとSDGsの目標との繋がりについて話し合うグループディスカッションへと促していきます。
各クラス、5名程度のグループに分かれるとタブレットで調べものをしながら話し合う子ども達。
この15分間、机間指導なども行いながら、グループでの発表内容をまとめてもらいました。
さらに別のクラスを担当しているTさんも9月の事前授業を担当しました。
学校に到着してから1人黙々と時計を見ながら時間配分を確認していたTさんはスムーズな授業進行。
各グループの発表を聞いた後の”まとめ”では、東松島市の特産品の一つである海産物を例に取り上げ、それに関係するSDGsの目標を説明しました。
来年5年生に進級すると本格的に始まるSDGsの授業に向けて、これからも身近な色んなもの(こと)からSDGsを意識してみようね!と締めくくりました。
緊張もありながら、授業は「楽しかった!」という劉研究室の皆さん。
控室へ戻ると誰からともなく、各クラスの様子が語られ、それぞれの感想や反省点、今後の改善点があげられました。
授業をのぞきに来てくれた校長先生、そして、教頭先生がお見送りに出て来て下さり、劉先生から感謝とこのプログラム継続の意向が伝えられました。
昇降口に設置された矢本小学校開校150周年記念制作の見事なサンドアートを囲んで談笑する一同。
そろそろ帰りの電車の時間が迫っており、名残惜しくも、学校を後にしました。
さて、今回の一連の授業プログラムは、東北大学の劉先生が教育資源バンク構想を東松島市に説明に行ったことにはじまり・・・
東松島HOPEさんは企画の相談、現地での働きかけと運営のサポートを
テーマとなった東松島長寿味噌さんは工場見学を快く受けて下さり
矢本東小学校の校長先生のご理解と学年主任の先生の惜しみないご協力により実現できたものです。
また、実施が具体的になった時点から、劉研究室の皆さんが下見や検討を重ねて授業内容を練って下さいました。
これまでの期間、研究室のゼミの後に打ち合わせをしたり、スライドの作成や改編をしたりと、抜群のチームワークで授業の準備を進めて下さった皆さん、本当にお疲れ様でした。
子ども達に地元を理解する機会を作り、故郷として愛する心を育むため、これだけたくさんの関係者が協働する教育現場の取り組みに関われたことは、学びの多い、貴重な経験となりました。
教育資源バンクプロジェクト第一弾「東松島長寿味噌」における様々な人との出会いに感謝するとともに、このプロジェクトの今後の展開に期待します。