NEWS 〈 青葉環境保全 〉からお知らせ
【受付開始】12/6(土)開催 仙臺歴塾シンポジウム『伊達政宗が愛した石巻』
2025/11/05
明日(11/6)から参加申し込み受付を開始する仙臺緑彩館「仙臺歴塾」シンポジウム『伊達政宗が愛した石巻』のご案内です。
今年は仙臺緑彩館が建つ「青葉山公園」が市民に開放されてから100年を迎え、本シンポジウムは3ヶ月間実施される記念行事のメインイベントの一つとして開催されます。
江戸時代のはじめ伊達政宗の大望とともに欧州へと木造洋式帆船を送り出した”石巻”は、中世から時代の権力者に東北地方の要所として重要視され、近現代には特産品により隆盛を誇りました。
宮城県第ニの都市である石巻の歴史や文化、地域資源と生業など多様な視点から、その面白さと魅力について、多くの皆さまにお伝えしたく企画させていただきました。
先着150名、当日は講演の他、人気墨絵師によるパフォーマンスや来場者プレゼントもあります。どうぞ、お早めにお申込み下さい。
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シンポジウム『伊達政宗が愛した石巻』※要事前申込み※
〈開催日時〉2025年12月6日(土) 13:00~16:00
〈会場〉仙臺緑彩館 交流体験ホール
〈申込み〉こちらのサイト内のURLから ※11月6日午前10時から受付スタート
【プログラム】
基調講演:「伊達政宗の黒船とスペイン人探検家ビスカイノが見た石巻」
平川 新氏(宮城県慶長使節船ミュージアム (サン・ファン館) 館長 / 東北大学 名誉教授)
話題提供1:「中世石巻の地域資源と伊達政宗」
泉田 邦彦氏(石巻市教育委員会 石巻市博物館 学芸員・主任主事)
話題提供2:「雄勝石 暮らしの中の歴史 利用と生業」
菅原 玲氏(石巻専修大学 大学開放センター長 経営学部経営学科 講師)
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また、12月19日(金)にはシンポジウムの講演内容に関連する施設を一日で巡る『石巻バスツアー』があります。
11月6日(木) 10時より、申込み先のURLが公開・受付開始となります。(申込〆切/12月9日(火)17時まで)
詳細はこちらから
バスツアーではシンポジウムの登壇者が現地でご案内をして下さいます。この貴重な機会もあわせてお見逃しなく!
そしてそして、シンポジウム登壇者からいただいた講演内容とバスツアー見学先のPR文章をパンフレット用「撮影おろし」の写真を添えてご紹介いたします。
基調講演:平川 新(ひらかわ あらた)
宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)館長/東北大学名誉教授
プロフィール:専門は日本近世史。
1950(昭和25)年福岡県生まれ。東北大学大学院修士課程修了。
東北大学東北アジア研究センター長、同災害科学国際研究所所長、
宮城学院女子大学学長などを経て、現在宮城県慶長使節船ミュージアム館長。
<メッセージ>
仙台藩主伊達政宗は、徳川家康と共同してメキシコとの太平洋横断貿易を構想しました。貿易船の寄港地を調べるためにメキシコから来日した探検家のビスカイノは、仙台領内の港湾調査を行います。その報告書が『金銀島探検報告』です。いくつもの良港を見つけていますが、ビスカイノは仙台領の多くの港にスペイン語の地名を付けています。政宗が造った洋式帆船(黒船)にも、勝手にサン・ファン・バウティスタ号という船名を付けていました。なぜでしょうか。その謎解きをしたいと思います。
宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)は、伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節と、その大使である支倉常長の事績を顕彰するための博物館です。2024年10月にリニューアル・オープンしました。二代目サン・ファン号の新造とともに、展示内容も全面的に改めました。プロジェクションマッピングを活用して使節の旅路をビジュアルに描き、短編映画も最新の映像技術を駆使して製作しました。新知見が随所に盛り込まれています。
話題提供1:泉田 邦彦 (いずみた くにひこ)
石巻市教育委員会 石巻市博物館 学芸員・主任主事
プロフィール:平成元年(1989)、福島県出身。東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。平成30年(2018)、石巻市入庁。令和元年(2021)より現職。
専門は日本中世史。研究対象は、室町・戦国時代の奥羽領主、板碑など。
<メッセージ>
天正19年(1591)葛西・大崎一揆を経て、牡鹿郡・桃生郡(石巻市)は伊達政宗の手に渡りました。大河と海に育まれた石巻には、奥州一の湊町として発展する「石巻湊」、漁を生業とする者たちが住まう浜の世界「遠島」があり、海産物のほかにも、地元産の石材(井内石・雄勝石)や金山など、豊富な地域資源が存在したことも特筆されます。
本報告では、地域資源に着目し、政宗が手にした石巻地域の地理的特徴を探っていきます。
2021年11月に開館した石巻市博物館は、東日本大震災の津波で被災・解体した石巻文化センターの後継施設です。常設展示は、大河(北上川)と海(太平洋)をテーマに掲げ、各時代の特徴を通史展示とテーマ展示から紹介しています。
県内で最も造立数が多く、市内に2,100基以上存在する板碑は、実物・複製・映像の多方面からその魅力をひも解いています。
葛西晴信と伊達政宗の実物大黒印スタンプも、来館記念にぜひどうぞ!
話題提供2:菅原 玲 (すがわら れい)
石巻専修大学 大学開放センター長・経営学部経営学科 講師
プロフィール:1976年宮城県仙台市出身。
東北大学大学院環境科学研究科博士課程後期(単位取得満期退学)、修士(環境科学)。高校教諭(地理歴史科)等を経て、2011年より東北工業大学に勤務、産学連携を担当。2024年石巻専修大学経営学部経営学科講師。2025年より現職。
専門は環境配慮行動、地域資源研究。
ライフスタイルの視点から持続可能で心豊かな暮らしを目指しています。
<メッセージ>
石巻の伝統的工芸品「雄勝硯」の原材料は雄勝石です。雄勝石は太古の地球の地殻変動により生まれます。古より人々の暮らしに利用されてきた石でもあります。特に近代にはいり明治維新を迎えた日本の文明開化を支えた側面もありました。現在は書道文化を支え、かつ暮らしに合うクラフト製品が展開されています。そのような石の利用史を人々の暮らしの側面から、そして近代史における生業との関係から振り返ります。
雄勝町には雄勝石を知るための展示ギャラリーを備えた雄勝硯伝統産業会館があります。雄勝石の成り立ちや、貴重な硯が展示されています。また硯の他、石のクラフト製品も多数展示販売されています。書道体験、硯で墨を摺る体験が可能です。硯で墨をすると、豊かな香りが漂い、とても心が落ち着きます。併設されている道の駅硯上の里おがつでは、海の幸を味わうお食事や海産物のショッピングが楽しめます。ぜひ足をお運びください。