NEWS 〈 青葉環境保全 〉からお知らせ
岩手県「小岩井農場」「盛岡市動物公園ZOOMO」へ!
2026/08/20
まだ数回しか訪れていませんが、来る度「滞在時間が足りない」「また気になるものを見つけてしまった。。。」と、興味が止まない岩手県盛岡市。
2年前に仙台で開催されたフォーラムや関連イベントでお世話になったNPO法人日本ビオトープ協会 東北・北海道地区支部の重鎮、その関係者の皆さまと盛岡市に行って参りました。
雫石町と滝沢市にまたがる広大な山野にある「小岩井農場」
「まきば園」は動物を見たり、広い園内のアクティビティや鮮度抜群の牛乳スイーツなどなど観光牧場としての印象が強いですが、一方で農場に残る古い建物は、そのほとんどが国の重要文化財に指定されています。
小岩井農場の創設者(小野義眞、岩崎彌之助、井上勝)は、それぞれ明治時代、日本の発展に寄与した偉人ばかりですが、海外で最新の畜産業を視察後、日本で壮大な計画を実行しました。
『小岩井農場の歴史は”近代日本の畜産”の歴史である』とある通り、常に畜産業の生産工程や技術の開発をけん引してきた日本最大級の農場。
早い時期から畜産農場としての経営のみならず、農業・林業と共に発展することを目指す姿勢は、環境保全と持続型、循環型の生産活動に取り組む先駆者であり続けています。
そして、敷地内にある「バイオマスパワーしずくいし」も見学させていただきました。設立は2004年(事業開始は2006年)小岩井農場を拠点にすることで、畜産系廃棄物と食品系廃棄物が複合処理され、それから生まれるメタンガスの発電事業と堆肥化事業とが廃棄物資源とエネルギーが地域を循環する形となって20年も続いているんですね。
盛岡市中心部から車で15分ほどに位置する岩山の山頂にあるのは、風致公園と株式会社鹿島組(今の鹿島建設株式会社)の鹿島清一氏が故郷に寄贈(!)した展望台。
雨予報に負けず、一時的に青空がのぞいた午前。
盛岡市をぐるりと囲む山並み、市内を潤す3本の大きな川の流れ、点在する鎮守の森や城址公園の緑・・・雨後の洗われた空気とちぎれた雲も相まって、風土の懐深さを感じる、息をのむ美しい景色が現れました。
さて、念願だった「盛岡市動物公園ZOOMO」 に向かいます。
1989年に盛岡市の動物公園としてオープンして以来、市民憩いの場として親しまれてきましたが、30年が経過すると来場数の減少、施設の老朽化や人件費の高騰などの問題が散見。
そこで民間人材、資本を活用する経営に切り替え、3年前にリニューアルオープンしたという経緯があります。
公式ホームページにある「どうぶつが暮らす森の公園」という言葉通り、入園ゲートまでの一本道は「岩山(標高340mほどの丘陵地)」の自然環境そのものといった様子。
展示舎は斜面を上手に活用、屋根とフェンスはあるものの、ほとんどが地面のままで地域の植生がそのまま覆っています。なので、舎内の動物を見つけるまで時間がかかりますが、それも楽しいひととき。
広い遊歩道のような道も子供達が走り抜けていかないよう、木を植えたり、ベンチを置いたりして、展示舎へ誘導する工夫があるとか。
「野生に近い里山環境で動物が暮らす姿を間近で観察できるよう施設が大きく改修」との報道通り、森林と一体化したカモシカのエリア。
イノシシのエリアは「ぬた場」での様子(ぬた打ち:泥を転げまわったりすることで体温調整、皮膚の保湿・清潔、寄生虫予防をする行為)がすっかり観察できる橋がかかっています。
貴重なイヌワシの繁殖プロジェクトを実施しており、宮城県南三陸町のプロジェクトとも協力関係にあるそうです。
園内には地元で保護された動物が多く飼育されています。人が近づくと鳴き声で話しかけてくる様な子がいたので、思わず納得。
例えば、トビとか、勝手に身近な生きものだと認識しているけど、じっくりその姿を見ることはできないな、なんてことをあらためて思いました。
動物たちに親しみながら、散策、散歩、ハイキング・・・むせるような濃緑の園内は心地よい空間です。
コンクリートで固めた獣舎が少なく、すぐそばに森林があるためか・・・動物園特有の匂いを感じませんでした。
ところどころ目についた地元企業や市民との協働事業。
川上塗装工業株式会社さん
特に夏場は鉄のフェンスが高温になりますが、子供たちが触って火傷をしないように、雨の日に滑らないようにと宇宙ロケット用に開発された特殊塗料を施して下さったそうです。同様に子供たちが思わず手をつきそうなライオン獣舎のガラス壁の下までも!そのホスピタリティに感じ入りました。
ハクチョウのエリアには、まず”山の沢水”が池へ注ぎ、池から水路へ落ちる、その落差を利用した小水力発電装置の実験中。
山の恵みの水が園内で使用するエネルギーへと循環できたら素晴らしいですね!
動物の糞や飼料の残渣などを堆肥化するプロジェクト。見た目も楽しい「樽型」の製造プラントが連なっています。
堆肥はZOOMOの牧草地で使用され、草食動物たちの飼料になるバイオマス循環事業。
今回の同行者には、植物の専門家(他に鳥類、元獣医)もいらして、駐車場の周辺からずっと気にしていた外来種のオオハンゴンソウは、繫殖力が強く、生態系に悪影響を及ぼす厄介な植物。
もちろんZOOMOでも対応に苦慮しているのですが・・・繁殖に駆除が追い付かなくなる前にZOOMOファンのお力を借りて駆除を行うという取組み。
などなど・・・
実は休園日だったのですが、ご対応いただいた方から、じっくりとたくさんお話をお伺いできて、さらに素晴らしい時間となりました。
会えなかったけど、ZOOMOには全国的に大人気なピューマの家族がいます!
関連してオリジナルグッズの企画・販売では、その個体の特徴を再現するという拘りがあり、ひいては動物グッズにありがちなデフォルメをしすぎないという基本方針に共感しました。
ZOOMOの理念「one world – one health」が垣間見える素敵な動物公園でした。
盛岡に行く機会がある際には、是非ともお出かけください!