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【御礼】青葉山公園100周年記念 仙臺歴塾シンポジウム特別編『伊達政宗が愛した石巻』

2025/12/12


先週、12月6日(土)午後に青葉山公園開園100周年記念シンポジウム 仙臺緑彩館「仙臺歴塾」特別編『伊達政宗が愛した石巻』を盛会のうちに終えることができました。

ご来場いただきました皆さま、また、100周年記念事業での開催機会を与えて下さった仙臺緑彩館様、誠にありがとうございました。

このシンポジウム企画構想から約1年、この日を迎えることができたのは、素晴らしい登壇者に恵まれたおかげであると、心から感謝申し上げます。

基調講演の平川新先生(宮城県慶長使節船ミュージアム (サン・ファン館) 館長 / 東北大学 名誉教授)

石巻ならではのお話しをして下さったのは、泉田 邦彦氏(石巻市教育委員会 石巻市博物館 学芸員・主任主事)、そして、菅原玲先生(石巻専修大学 大学開放センター長 経営学部経営学科 講師)


石巻の振興に資する内容という漠然とした形から、講演依頼とお引き受けいただく中、中世以前から太平洋に面した良港と長大な北上川を擁する川湊として特別な歴史を持つ石巻への理解、戦国時代に興った世界の大航海時代と植民地支配の危機や伊達政宗の慶長遣欧使節事業にも触れ、そして、唯一無二の雄勝石の産地、雄勝町では地場産業の急激な発展と以後の産業や技術継承における時代の変遷、震災、現状など・・・

石巻にまつわる様々な視点から仙台圏と石巻の歴史・文化の交流を促す機会となって欲しい!という着地点となりました。


12月になった途端、冷え込みが厳しくなり始めましたが、当日は穏やかな晴天の一日となり一安心。


120名近くの参加申込みをいただいており、空の会場から総出で設営を完了させ、午後の開会を待ちます。


定刻通りの開始となりました。皆さま、ご協力ありがとうございました。


歴史学者の平川先生による基調講演のテーマは「伊達政宗の黒船とスペイン人探検家ビスカイノが見た石巻」

歴史好きの熱心なファンがたくさんいらっしゃる平川先生は、TV番組でもよくお見かけします。年間の公演数は相当な数で、このシンポジウム前後の週末も様々なところでご講演が続くご多忙ぶり。


明瞭な語り口にユーモアも合わせて、歴史ドラマの一場面を使っての説明や独自の視点と考察など、いつ拝聴しても歴史の面白さに引き込まれるお話しでした。


シンポジウム後援もいただいた石巻市教育委員会・同市博物館の学芸員、泉田さんから「中世石巻の地域資源と伊達政宗」と題してお話しいただきました。


史料や情報提供のご相談でコンタクトを行ったのですが、博物館に何度か伺ううちに泉田さんのご専門である石巻エリアの「板碑」の存在と特徴の面白さに魅せられ、ご登壇をお願いしたという経緯があります。


「雄勝石 暮らしの中の歴史 利用と生業」をお話しいただいたのは、石巻専修大学から大学開放センター長、経営学部経営学科講師の菅原先生。

地域資源とライフスタイルなどの研究をされていて、これまでAOBAは、いくつかの研究プロジェクトにお声がけいただき、主に伝統工芸の産地でのヒアリングに同行させていただいております。

その一つが石巻市の雄勝町で、「雄勝石」に関する産業の歴史、変遷や東日本大震災からの復興や技術継承、これからの産地としての課題に取り組まれています。


シンポジウムに先駆けて開始した緑彩館の「雄勝石」展示スペース。


伝統的な「雄勝硯」の技術を受け継ぐ若手職人の徳水辰博さんの作品を3点展示しておりましたが、この11月「第6回 杜のみやこ工芸展」で受賞された作品を現在、追加展示しております。

徳水さんは、日頃から雄勝や石巻の歴史を熱心に学ばれていて、シンポジウムにもお越しいただいており、熱心に聴講される姿が印象的でした。


伊達政宗の墓室にあった副葬品(複製)の展示でお世話になった瑞鳳殿の学芸員の方もお越し下さいました。

後日、「境内に井内石(稲井石)の”板碑”があり、石巻の歴史と雄勝石を紐解く内容は、身近で興味深く感じた」との感想を頂戴しました。


今回のシンポジウム来場者の方を対象に実施させていただいたのは、石巻専修大の菅原先生が実施する伝統工芸品とライフスタイルに関するWEBアンケート。


なんと、来場数の8割近くの方に回答をいただくことができました!

返礼品として雄勝の硯組合さんに作成をお願いした”雄勝石のお香&カード立て”はオリジナル品です。ご自宅で可愛がっていただけたら嬉しいです。


そして、もうお一人、この日、会場の”目”を釘付けにした方がいらっしゃいます。

基調講演後、ステージ上に1.8×1.8mの大きな紙(衝立)がセッティングされ、登場した墨絵師「御歌頭(おかず)」さん。

ご紹介の後、専用のBGMとともにライブペイントが始まりました。

最初の筆を置き、静かに横に引いていく場面は、会場中が思わず息を止めてしまう程の緊張感を感じました。


もちろん下書きは一切ない状態、迷いのない筆運びで進む「墨」一色の世界。

御歌頭さんは世界から注目を集める墨絵師で、戦国時代の武将や日本各地のお城など400を超える連作をはじめとして、ラグビー日本代表チームなどのスポーツ選手から、世界中の人が知っている映画やアニメ、ゲームのキャラクターを墨絵化しているとのこと。

30分間の大休憩の中、約17分(BGMの尺)で、きっちり描ききると、余裕をもって深々と会場に低頭されました。

その後、作者と作品との撮影時間では、来場者の皆さんが盛んに写真を収めていらっしゃいました。

描いている最中、会場では「(モチーフは)誰だろうね?」という声がちらほら。

そう「支倉常長」でした!

白と黒のみの得も言われぬ迫力とほとばしる力強さは、石巻からはじまる大航海への決意と大望を心に抱く場面を表現したそう。


となれば、サンファン館の館長である平川先生との記念写真はマスト。

そして、この作品は今後、サンファン館での展示が決まっております。

作品が生まれる瞬間に立ち会った皆さま、今度は石巻に会いに行って下さいね!


シンポジウム終了後、帰りがけの雄勝石展示スペースで、支倉常長の墨絵を発見。

見事な早さで展示されており、びっくりして思わず記念撮影。

さて、仙臺緑彩館での雄勝石の展示は12/21(日)までが会期となります。

12/19(金)は、一日かけてサンファン館、石巻市博物館、雄勝を巡るバスツアーがあり、各施設でシンポジウム登壇者にご案内いただく贅沢な時間をお過ごしいただきます。(事前申込み制、定員に達したとのことです)

と、一日盛り沢山のシンポジウムと続く関連イベント。

歴史好きな自分にとって、今回の企画は楽しく、初めての展示企画も色んな学びの機会になった次第、また、形になりそうなものを見つけたら挑戦してみたいと思います。

本シンポジウムの実施にあたり、ご関係いただいた皆さま、師走のお忙しい中、来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました!

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