NEWS 〈 青葉環境保全 〉からお知らせ
東北ボーリング株式会社 新社屋計画~県内産材立木見学会~
2021/09/25
「東北ボーリングの新社屋は、弊社が将来に向けたカーボンニュートラル及びSDGsに果敢に挑む姿勢のシンボルとする」
東北ボーリング株式会社 が2023~2024年の新社屋完成を目指して、掲げた建設コンセプト冒頭の一文。
のっけから明確に打ち出された、この言葉の力強さ。
新社屋は県内産材を使用した木造建築、使用するエネルギーは”地産地消”。
省エネルギーは地中熱と高効率建材を活用、創エネルギーは太陽光発電システムの導入により、完全なZEB化を図るといいます。
地中熱利用については・・・そこは東北ボーリングさんが最も得意とされている”地下”のこと
つまり、井戸を代表とする地下水や土質(建設基礎、地盤)、地質(地球物理、地球科学)
そのスペシャリスト集団の経験と知見、老舗企業の実績をフルに生かし、地中熱利用において地温や地下水の流向・流速のモニターも行うという県内初の試みも実施することで、カーボンニュートラル社会の先達者として、ひた走る決意を感じます。
青葉山の東北大学大学院環境科学研究科が保有する「エコラボ」
県内間伐材を使用、省エネ・創エネの実証実験、持続可能なライフスタイルを研究するための建物です。
この建物に”惚れ込んだ”とおっしゃる熊谷社長が、エコラボのような社屋を建てることを決意されたとのこと。
そして・・・
これほど多くの企業がある世の中で、社屋の新築という一大事業に巡り合える社員は決して多くないと思います。
熊谷社長の思いを受け、中堅社員の方々がこれから長く社屋にお世話になる社員に向けて素敵な企画を計画されたとのことで、今回、ご一緒させていただきました。
その名も「新社屋用木材の立木見学会」
地元企業としての矜持、地域のアイデンティティ醸成を目的としているそう。
9月、ほどよい天候の一日、豊かに実った稲穂が刈り入れを待つ、場所は石巻市北上町。
集合場所に指定された旧大川小学校に到着すると、若手社員をメインに9名が参加されていました。
そこから車で10分ほど移動したところで、今回の社屋用木材となる”立木”のお世話を頂いた森林組合の方々と合流。
昨今の森林管理における様々な状況とそれに向けた対策、木材の流通事情などをレクチャー頂きました。
山は地割が複雑で、祖先から受け継いだ現在の所有者の方々の手入れもなかなか行き届かないことが多く、森林の健康状態の悪化や獣害などの問題も深刻。
そこで、県内産(国内産)の木材を積極的に取り入れてもらうため、管理組合や製材会社、設計や建築会社が一丸となって、間伐材の使用と伐採後の植林など一貫した取り組みも行われているとのこと。
さて、近く伐採を行うという立木のエリアへ。
使用する立木は太ければ良いというものではなく、今回は樹齢30~60年の杉や松を切り出す予定。
真っすぐに伸びた木々は木肌の状態も上々。
木材は10年以上経過しても、なお良い香りが漂う空間を保ち、働く環境に癒しをもたらす抜群のポジティブ効果が期待できますね。
カモシカが住んでいるらしく、地面に大きな体をこすりつけた跡がありました。
東北ボーリングさんは、お仕事上、ドローンの操作もお手のものです。
小型ドローンは木々が密集した林の中で出動。
さらに地形を含めた広域撮影のため、大型のドローン用基地を設置。
ドローンの性能は目を見張る向上ぶりですね。
そして、撮影した映像がこちら!
「新社屋建築用県内産材の林地を見学しました」(東北ボーリング株式会社HPより)
新社屋の建設予定地は若林区にある復興事業で造成し津波到達地点でありながらも災害対策を施し、その成果を伝承するための工業用地。
ここに移転、心機一転のスタートを切ることは、東日本大震災からの復興とそれをバネに飛躍する姿の可視化に貢献することでしょう。
「新社屋建設に向け一歩を踏み出しました」(東北ボーリング株式会社HPより)
これから伐採、製材、いよいよ建設に向けて着々と計画が遂行されていきます。
東北ボーリングさんの誇りや夢、思いが詰まった社屋の完成が待たれてなりません。
これからも進捗をお伝えしていければ!と思います。楽しみです!!