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祝!!完成『東北ボーリング株式会社』新社屋 

2023/04/04


まずは、心からお慶び申し上げます。

『東北ボーリングの皆さま! 新社屋の完成 誠におめでとうございます!!!!』

そして・・・この社屋は”ただモノ”ではありません。

「県内産木材を使った”木造建築”」+「性能評価は最高ランクの五つ★の”ZEB”

本格稼働を前にお忙しいところ、ご無理を申し上げまして、「みやぎZEB研究会」会員の皆さま向けに内覧会のお時間を設けていただき、この日は7社から20名近くの皆さんにお集まりいただきました。


外観も素敵ですが、外回りで印象的だったのは、この使い勝手の良さそうな広く長い軒下。

軒下と社屋、倉庫棟との間に屋根付きのカーポートもあり、現場に出向くことが多い方々にとって雨天時の動線も作業効率も良さそう!


正面玄関を入るとZEB性能評価事項の省エネ技術(アクティブ技術)に該当する地中熱クローズドループの採熱管を見ることができます。

地下のシステムは、当然、見えないものなので、来訪者へこのようにリアルに”伝える工夫”が重要なのですね!

「BEMS(Building and Energy Management System) 」の導入により、ディスプレイで即時に”エネルギー消費&循環の見える化”と自動制御が可能となります。


天を仰ぐかのごとく、見上げてしまうエントランスの天井高。

開放感広がる良い木の香が漂う空間に立つと、胸いっぱい空気を吸い込みたくなる

そう!自然の中に出かけた時の、あの感覚に近いものがあります。

最近、耳にすることが多くなった職場環境におけるウェルビーイング(心身はもちろん、社会的に健康な状態)増進の一翼を担うこと、間違いなしですね。


東北大学大学院環境科学研究科エコラボの事業でご一緒だった土屋範芳先生とササキ設計・佐々木文彦さん。

この建物も佐々木さんが設計されており、お二人は、この兄弟?子ども?の様な社屋をしみじみと眺めておいででした。

社屋建設には、以下の企業が集結され、思いを一つに進めてこられました。

設計・監理「有限会社ササキ設計」 /  建築工事「株式会社サンホーム」 / 機械設備・電気設備工事「エルゴテック株式会社」 /  地中熱設備計画「株式会社アリガプランニング / 木材提供・製材「株式会社山大


社屋の外観でも印象的な大きな窓は陽当たりの良い縁側を思わせる長い廊下。

そして、個人的に憧れていたベンチ!!

潔い、この長さ・・・ここで何しようか?と(勝手に)夢が膨らみます。

このベンチは「DLT材(Dowel Laminated Timber)」という注目の木材で、木と”木ダボ”のみを使用した100%木製の素材。

接着剤や釘を使わないということは、製造やリサイクル工程において環境負荷が低いということですね。


広々としたオフィス部!

この見通し、風通しの良さを実現しているのは『格子耐力壁』

構造上、とても象徴的な柱(壁)となるそうです。

東北ボーリングさんは、この社屋で目に見えている柱や壁の「前の姿」を知っており、「どんな山に育っていたのか、いつ・誰に伐採されたもの」かもご覧になっています。

更に設計者が製材の際にどんな加工の依頼をしたのか、そのオーダーを受けた製材工場がどこにあり、どんな加工を施したのかも知っていらっしゃいます。

そして、木を伐採した土地には、すでに”苗木”も植えてきました!

これら一連の活動は、新社屋プロジェクトにおいて「森林サイクル」をテーマに若手社員の方々に向けて行った資源循環教育です。

体験・理解・実感した皆さんが、この社屋で過ごし、将来の仕事仲間へ”体験や思い”を継承していくことでしょう。


内覧会のゲストがお帰りになられた後、東北ボーリングの熊谷社長と土屋先生が揃っての雑誌インタビューがありました。

地質学者・土屋先生との出会いにはじまり・・・

熊谷社長が東北大学の「エコラボ」に一歩足を踏み入れ、木の香に包み込まれた瞬間「新社屋は木造建築にする!」と決めたこと

”木造なのに”最先端の技術が詰まっているというギャップ(いわゆるギャップ萌え?)

ボーリング会社という”地中を扱う”企業として、また大学として、研究会などの活動を通じて、民間企業や自治体との連携を強化し、地中熱利用の普及促進に貢献したいとの思い・・・そんな、お話の数々。


インタビューが終わると、カメラマンさんから指定の位置でツーショット写真の撮影(を、横から撮った私に、にこやかな笑顔を向けて下さった熊谷社長)


熊谷社長が内覧会のご挨拶の中で

新社屋計画の段階で「本当に木造のZEB社屋を建てることができるだろうか?」という気持ち、周りからも不安視する声もあったが、それを払拭したのが中堅社員の獅子奮迅の働きで、このように無事完成することができたこと

(土屋先生も、このような一大事業において、トップの決断とそれを支える社員の皆さんの決意や自主性、行動力が絶対必要であると、お話されていました。)

竣工後も、この地域とカーボンニュートラルを目指す社会に貢献する企業として使命を果たしていくというお話がありました。

その言葉通り、これから新社屋は、地域の防災拠点となり、地域や学校の木育教育の場となります。

この2年間、東北ボーリングさんに、数々の貴重な体験の機会をいただきました。

心から感謝を申し上げるとともに、この喜びの時間をご一緒することができて、本当に嬉しい一日でした!

今後、益々のご活躍とご発展を心から祈念申し上げます。

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