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福島県新地町「鹿狼山」
2020/12/07
「みちのく潮風トレイル」で紹介されていた福島県新地町のモデルコース。
みちのく潮風トレイル 福島県新地町鹿狼山ルート
海に程近い新地町駅がスタート(ゴール)で町内の各スポットを巡り登山込みで歩くとなると日帰りコースで全長20km・・・
福島県の沿岸エリアはしばらく行く機会もなかったので、まずはピンポイントに「鹿狼山」に登ってみよう!と思い立った次第。
常磐道の新地ICを降りてほどなく「鹿狼山」登山口に到着。
朝早くても駐車場はほぼ満車で登山準備をする多くの人の姿がありました。
(すぐ近くに宿泊可能、飲食店ありの温泉施設が!)
神社の鳥居をくぐるとすぐに狛犬ならぬ”鹿・狼”が出迎えてくれました。
なるほど、鹿狼山で、あるか!!
昔々、手長明神(読んで字のごとく、手が長ーい明神様)が鹿と狼を連れてやってきて、この地にお住まいになった・・・という伝説が残っているとのこと。
その長ーい手を伸ばし東の海から貝をとって食べ、貝殻を捨てたものが新地貝塚になったそうな。
今回は登りは”樹海の森コース”へ、そして”眺望の森”から下りてくることに。
下山後に一考。もしかしたら逆の方が負担がないかも、と思ったり・・・。
眺望の森の方は石道で一段の高低差もあり、膝への衝撃が大きかったので登る方が楽かもしれません。
あった!みちのく潮風トレイルのサイン。
先日のセミナーで、無理のない持続する運営のために手入れや整備に手間が必要となるような看板は設置していないとの説明がありました。
整然と丹念な手入れがされている登山道。つづら折りになっているので、チラチラと前後に人影が見えつ隠れつ。
すれ違うご高齢の皆さんは足どりも軽やかで、日常的にいらしているご様子でした。
樹海・・・なんておどろおどろしいネーミングだと思っていたら、ふと目をあげると樹々の隙間から海が見えるんですね。
さぁ景色が一変する山頂!!
標高は430mですが、海と山がぐるりと見渡せ、風が吹きぬける絶景!
毎年、ご来光を拝みに人々が多く集まるとの記事がありましたが、納得です。
この地域は海沿いに位置しているため、降雪も少なく比較的温暖。
12月でも十分に登ることが可能なのですね。
この日は、晴れていたので”金華山”まで見えます。
ここには立派な休憩小屋があり、一足先に登り終えた団体の皆さんが集まり、談笑されていました。
山頂には「鹿狼神社」。古くは航海の目印とされていたそう。
すぐ近くには「足尾神社」が鎮座。
”足の病”を治す神様として草履や草鞋などが奉納される慣わしがあり、古くから信仰されているようです。
海側を背にするとこちらも絶景ビュー。
吾妻連峰から遠く宮城県の七ツ森まで・・・東北を代表する山々の競演。
偶然に”虹のたもと”まで見えています!!
蔵王が仙台市内から臨む姿とは違った角度で見えて、とても不思議な感覚です。
鹿狼山はゆっくり歩いても2時間くらいで登山が可能な山。
併せて「みちのく潮風トレイル」では新地町巡りと温泉まで堪能できる日帰りコースの所要目安が5時間半。
まるまる時間が取れなくても無理のない範囲で、少しづつ歩いてみることが出来そう。
海外はおろか国内旅行でさえ長距離の移動計画が難しいご時勢。
お隣の県やもっと身近な地域を知る絶好の機会と捉えて、ちょっとした小旅行がこの時代に合っているのかもしれません。